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【宝を見つける物語】『アルケミスト』

パウロ・コエーリョ著『アルケミスト』をピックアップ


【作品内の文章を引用しているため、ネタバレをしている記事です】

1997年に角川文庫から発行された『アルケミスト』の一部に注目していきます。
これは「引き寄せの法則」「マーフィーの法則」などが好きな人には、有名な本かと思います。

今回引用する言葉はコレ

「では、僕は羊飼いになります!」
父親はそれ以上、何も言わなかった。次の日、父親は三枚の古いスペイン金貨が入った袋を少年に与えた。
(略)
父親は少年を祝福した。少年は父親の目の中に、自分も世界を旅したいという望みがあるのを見た。それは、何十年もの間、飲み水と食べるものと、毎晩寝るための一軒の家を確保するために深くしまいこまれていたものの、今もまだ捨てきれていない望みだった。
(アルケミストⅠ より引用)

【概略】

 筆者「パウロ・コエーリョ」とは 

大学在学中にとつぜん学業をほおりだして旅に出たそうです。その後は歌詞を書いていました。
1987年に『星の巡礼』で作家デビューを果たします。1988年に『アルケミスト』を発表します。
旅が好きなようで、この小説の主人公のような人です。

 小説『アルケミスト』について 

先ほど1988年に発表された、とお伝えしました。ポルトガル語で書かれていたようです。
その後76ヶ国語に翻訳され、世界中で人気の本となりました。
『アルケミスト』=錬金術師、ということでこの小説の大事なキーワードです。ネタバレ要素が強いので、あまり説明はできませんが読み終えるとこのタイトルである理由がわかります。
小説の中には聖書の名称が多く登場するため、さまざまな宗教家でも読みやすいものになっているのではないかと思いました。宗教は複雑ですが、この本の中では「人はそれぞれ自分で決めた神様を持っている、それに文句は言わない」という考えの人が登場します。
その平和的な考えがあるから、海外でも受け入れられたのではないかと思いました。

 なぜ引用部分に注目したのか? 

この部分は、主人公が旅に出るために羊飼いになると父親に宣言する場面です。
主人公は夢を求め宝を求めて、旅に出るために行動に移します。少年の夢を邪魔する登場人物はところどころ登場しましたが、「父親は味方」という設定がすごく好感が持てました。
そして、その父親もかつては旅をしたい人だった、だけど行動に移さなかった人。それがなんだか愛おしくて印象深いです。
きっと、そんな父親のような人は山のようにいると思います。何かをしたくても、「お金が」「体力が」「時間が」などと言い訳をして夢を見なくなっていきます。その代表として主人公の父親が
存在しているような気がしています。
きっと旅に出た息子を誇りに思っているのだろうな、夢破れて戻ってきたとしても優しく迎えてくれるのだろうな、と思わせてくれる部分でした。
この本で感動できる場所は、他にもあると思います。だけど、わたしには父親が少年の背中を押してくれたこの引用部分がとても印象深いです。

この本をとりあげた理由

「引き寄せの法則」や「マーフィーの法則」や「潜在意識」を知り始めたときに、この本がいろいろなサイトでおすすめされていました。
5年くらい前に読み、再度時間が経って読んでみると印象が変わっていました。5年前の印象は「起承転結があんまりない物語」というもので、少年が旅してたなぁ〜と特に感動もしませんでした。
時間が経ち、読み直してみると「自分の行動が自分を作る、と伝えてくれていた物語」だと知ることができました。読んだ時期によって、こんなに印象は変わるのかと驚きました。
これを読むと、占いとか風水とかより、自分自身で何か決めたくなります。たいしたことじゃなくて、今日は何を飲もうかなとか何色の服を着ようかなとかちょっとしたものでも。
なので、もしなにかしらに執着して振り回されている状況の人がいたら、落ち着いてこれをゆっくり読んでみてほしいです。
(振り回されている状況では落ち着くのは難しいかもしれませんが、お風呂入りながら…とか)

おわりに

本の一部引用だけでは魅力は伝わりきれません。
これをきっかけに手に取っていただければ嬉しいです。
私は「文庫本」で2回読みましたが、特に図もないので「電子書籍」でもよいかもしれません。

(引用:KADOKAWA

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